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■ MuPAD Japanese FAQ ■
(update 1998/03/22)
残念ながら MuPAD についての日本語ドキュメント は非常に少ないのが現状です。 「ならば俺がやる!」と言いたいところですが、 やりたいこととやらねばならないことが 「並んでいる列を無視する関西人(注)」を 10 万で割った数ほどあり、 とても時間が足りません。
そのためこの形式になりました。 逆にいえばどんな項目でも随時追加可能なので、 何か質問や情報がある人はどしどしメールくれると このページがより充実すること請け合いです。
なお、手元にある MuPAD のバージョンは 1.4 (Win95 Light)なので、 それ以外については追試できません。 ( UltraSparc とかも手元にあるけど、インストール面倒。)

(注) 日本が法治国家でなかったら 0.5 秒でぶっとばす。 法律に感謝しろよ、関西人。


(1998/03/13) 私は Windows ユーザ なんだけど、MuPAD Pro と MuPAD Light のどちらを選べばいいの?
Which product, MuPAD Pro and MuPAD Light, should I use?

フリーライセンスで使いたいのならば Light, お金を払うならば Pro (498DM 〜 \34,000)になります。 MuPAD のほとんどの製品にはフリーライセンスが適用できますが、 MuPAD Pro for Windows だけはフリーライセンスが適用できないんですよ(^-^;)。
(1998/03/13) 私は Windows ユーザ なんだけど、 どこからファイルを入手してどうインストールすればいいの?
How to obtain file of MuPAD and how to install it

何も考えないで Netscape か IE で FTP サイトにあるバイナリ( MuPAD Light for Windows ) を取ってきて、実行しましょう。 99% の人は(フリーライセンスがいいでしょうから)これでいけるはずです。
ただし、何も考えないといっても、なるべく夜遅くに FTP するとか、取ってきたバイナリやインストールに必要な HD の容量を確保するなどぐらいは脊髄反射で行いましょう(^-^)。 取ってくるバイナリが約 6.5 MB, インストールディレクトリ には約 20 MB が必要です。 クラスタサイズの関係もあるので、とりあえず 100 MB くらいは用意しておきましょう。
(1998/03/13) MuPAD のフリーライセンスは誰が使えるの?
Who can obtain free license for MuPAD?

細かいことは公式 WWW サイトの MuPAD - Licenses を見れば分かりますが、大事な部分だけ引用すると、
SciFace grants you a non-exclusive single-user license to use the Software free of charge if you are a student, faculty member or staff member of an educational institution (junior college or college), a staff member of a non-profit research institution, or an employee of an organization which meets SciFace's criteria for a charitable non-profit organization. Government agencies are not considered educational or charitable non-profit organizations for purposes of this Agreement.
ということなので、少なくとも 学生 か 大学や非営利研究所の研究員か教員 なら良いようです。
(1998/03/13) MuPAD のフリーライセンスを得るにはどうしたらいいの?
How to obtain free license for MuPAD when I get files via FTP?

ドイツの公式 WWW サイトからファイルを取ってきた場合以外は、 フリーライセンスは regist しないと得られません。 日本の WWW サイトなどの regist フォーム は少々古く、支障がある恐れがあるので、 最新版の regist フォーム を利用しましょう。 regist してしばらくするとライセンス解除のパスワードが e-mail で送られてくるはずです。 ( ちなみに私の場合、 regist したのが 03/13 で、 返事のメールが届いたのが翌日の 03/14 でした。 )
なお、regist が済んでいなくても( memory 制限はあるとのことですが ) MuPAD は( 試用として )使えますので、安心してインストールできます。
(1998/03/13) MuPAD 1.4 Win95 Light をインストールしたけど、ライブラリが読めない
I cannot use library after install of MuPAD 1.4 Win95 Light.

なぜかインストール直後はライブラリが tar で固められたまま、 解凍されていないので、適当なツール( gtar.exe on DOS窓 など ) を使って lib/lib.tar を解凍しましょう。 で、解凍してできた lib ディレクトリを本来の lib ディレクトリと取り替えてしまいましょう。
MuPAD を再起動して、loadlib("linalg"); と打ち込んで リターンを押して、TRUE と返ってくれば OK です。
(1998/03/13) 行列式を計算したいだけなんだ。 でもあのちょー長い英語のドキュメントを読むのはちょっと…
I want to calcurate determinant of a matrix. Is it possible without reading a manual written in English?

その気持ち、よーく分かります。 まして、そういった計算はライブラリになっているので、 マニュアルのどこにあるのか探すだけで大変です。 さて、その方法ですが、次のようにするといいでしょう。
1. 正方行列の「素」 を作る。 ex. M:=Dom::SquareMatrix(4);
Dom::SquareMatrix(n) で nxn の正方行列の「型」 になるようです。
2. 行列の「中身」 を作る。 ex. A:=M([[-1,1,1,0],[x,0,0,-1],[0,y,0,-1],[0,0,z,-1]]);
数字だけでなく、x,y,z のような変数も OK。 行列は [] の中に行ベクトルを [] で囲ってカンマ で区切って並べます。 行ベクトルは要素をカンマで区切って並べます。
3. 行列式を計算! ex. B:=linalg::det(A);
linalg::det() が行列式を計算するコマンドです。 こんなのマニュアルから探すの大変だよなあ… ちなみに、結果はこの例の場合、
                  / y   y     \
              x z | - - - - 1 |
                  \ x   z     /
                    
となります。
4. (必要に応じて)結果を整形 ex. simplify(B);
simplify は結果を奇麗にしてくれます。 ちなみに、結果はこの例の場合、
y z - x y - x z
となります。
(1998/03/13) 附属のマニュアルを印刷したいんだけど、できる?
Can I print out online manual?

技術的には容易な手段で可能なんですが、 次の二つの理由からお勧めしません。 まず、「製造側としては印刷して欲しくない」らしい感触が うかがえるからです。 一応、公式 WWW サイトの FAQ では
How can I print the MuPAD manual ?

You cannot, but the MuPAD User's Manual is published by Wiley/Teubner. Refer to our bibliography for further books and papers about MuPAD.

Release: 1.2.2, Inserted: 26. Jan. 1998
となっていますが…
もう一つの理由は、「マニュアルがあまりに膨大である」ことです。 500ページを越えるマニュアルを印刷するのはあまり 感心できることではありませんねー、昨今。
どうしても印刷したいけど、手段が良く分からないという人は、 近所に TeX が使える人がいないか探して下さい。 これ以上はちょっと…
(1998/03/22) 級数の計算は?
I want to calcurate (in)definite sum.

典型的な要求ですね。 有限和の場合は簡単ですが、(無限)級数はどうするかというと… まずは有限和から。
1. Σ の「項」 を作る。 ex. f:=func(binomial(2*k,k)/(2^k));
func 命令で関数を作れます。 ちなみに binomial は二項係数 nCr です。
2. 和を取ります。 ex. b:=sum(f(k),k=1..10);
sum(式, 変数 = 初期値 .. 最終値) で有限和が計算できます。 計算はもちろんシンボリックに行なわれるので、 例えば上の例だと 98345/256 という答になります。
3. (必要に応じて)結果を実数に ex. float(b);
実数値で答を見たいな という場合は float でできます。 ちなみに、結果はこの例の場合、
384.1601562
となります(デフォルトの場合)。
(無限)級数でも事情はほとんど同じで最終値として infinity ( = ∞ ) を用いれば OK です。 ですが、「答がある程度の精度で分かればいいので、 時間のかかるシンボリック計算はいらないや」 という場合は、下の 2 の代わりに 2' を使います。
1. Σ の「項」 を作る。 ex. f:=func(1/2^k);
func 命令で関数を作れます。
2. 和を取ります。 ex. b:=sum(f(k),k=1..infinity);
sum(式, 変数 = 初期値 .. infinity) で級数和が計算できます。 計算はシンボリックに行なわれるので、だいぶ時間がかかります。 例えば上の例だと 1 という答になります。
2'. (シンボリック計算抜きで)実数計算で和を取ります。 ex. float(misc::freeze(sum)(f(k),k=1..infinity));
misc::freeze(f) で関数 f をシンボリックに計算するのをあきらめます。 ちなみにこの例だとだいぶ 2 より早い時間で答 1.0 が返ってきます。 この場合、float は必須です。 というか、float 無しだと シンボリック計算をあきらめた シンボリック計算結果が返ってきます。 ということは… (ずばり無意味ですね)


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