Applied Mathematics 8 (2008)
授業資料/第11回
をテンプレートにして作成
開始行:
#contents
* DNS 逆引きの仕組み [#he054150]
BIND の設定を始める前に，逆引きの仕組みについても触れてお...
実は，利用者のよくある直感と異なり，DNS の逆引き(IP アド...
IP アドレスも FQDN のように階層構造をしていることを利用し...
「IP アドレスもホスト名の一種であるとみなして DNS の仕組...
ことで逆引きを実現している.
具体的には，"in-addr.arpa." という逆引き専用の特別なドメ...
&ref(./warning.png); ドメインのツリー構造と，IP のツリー...
例えば，192.168.125.91 という IP アドレスは，91.125.168.1...
CENTER:&ref(./inverse-IPdomain.png);
CENTER:IP が 192.168.125.91 であるマシンの逆引き用ドメイ...
&br;
逆引き設定ではこの知識が必要なので覚えておこう.
dig コマンドなどで，上の仕組みを実感してみよう.
具体的には，例えばマシン q01.cl.math.sci.osaka-u.ac.jp = ...
host -t PTR 91.125.168.192.in-addr.arpa.
とすると，
> 91.125.168.192.in-addr.arpa domain name pointer q01.cl....
として，確かにこの引き方で答えが返ってくることが分かる.
(ただし，これを毎回やるのは面倒だからか，たいていのコマン...
同様に，dig コマンドでも，
dig -t PTR 91.125.168.192.in-addr.arpa.
とすればよいし，nslookup コマンドでも，
nslookup -q=PTR 91.125.168.192.in-addr.arpa.
とすれば，本来の形での逆引きができる.
&ref(./warning.png); 上の例では，問い合わせタイプをレコー...
&ref(./notes.png); 自分のマシンの IP アドレスを使って，上...
* DNS 問い合わせクライアントの設定 [#m5cfe5be]
サーバ BINDの設定の前に，DNS の問い合わせの設定は FreeBSD...
FreeBSD では DNS 問い合わせを行う時の設定は基本的に /etc/...
詳細は man resolv.conf もしくは jman resolv.conf としてマ...
| オプション | 例(どれも1行で書かれる) | 説明 |h
| nameserver | nameserver 192.168.125.14 | DNS の(再帰的...
| domain | domain cl.math.sci.osaka-u.ac.jp | ローカルド...
| search | search math.sci.osaka-u.ac.jp sci.osaka-u.ac....
&ref(./notes.png); /etc/resolv.conf の search オプション...
具体的には，
> search cl.math.sci.osaka-u.ac.jp math.sci.osaka-u.ac.j...
という行を /etc/resolv.conf に加えた後，
&ref(./warning.png); 1行で書くこと!
host www
や
dig +search -t ANY mail
などとしてみよう.
&ref(./warning.png); dig コマンドは，デフォルトでは searc...
* DNS サーバの多重化 [#r6504da1]
さて，そろそろ DNS サーバの話に移ろう.
まず DNS サーバの多重化について述べておこう.
DNS サーバはインターネットで非常に重要な役割を果たすもの...
そこで，DNS サーバは基本的に2箇所以上に多重化することにな...
&ref(./warning.png); いままで dig 等で DNS 情報を見たとき...
そして，多重化した際のデータの整合性や更新についても，き...
これは，1つのゾーン(1つの DNS 情報の責任範囲と思えばよい)...
そうして，オリジナル情報がマスターサーバからスレーブサー...
これをゾーン転送という.ゾーン転送も DNS サーバの仕事なの...
なお，DNS 問い合わせを行うクライアントから見るとマスター...
* DNS サーバの親子関係 [#lb9157a0]
次に，DNS サーバの親子関係について述べよう.
各々の DNS サーバが局所的な情報を持っているだけで全体がう...
まず，DNS が階層的であり，その情報を管理する DNS サーバも...
さて，ではその階層，親子関係(親がより大きなドメインを，子...
これは，「親サーバが，子サーバがサブドメインを管理してい...
&ref(./warning.png); 子は親を直接知る必要はない. なんなら...
具体的には，親サーバのそのゾーン(ドメイン)情報の中に，子...
&ref(./warning.png); これが DNS サーバ管理の一番のポイン...
分かり易いように具体例で書こう.
例えば，ある親サーバが aaa.com ドメインを管理していて，子...
この時は，親サーバの aaa.com ゾーン情報内に
> sub.aaa.com. IN NS ns.sub.aaa.com.
> ns.sub.aaa.com. IN A 192.168.125.105
と書くことになる.
&ref(./warning.png); 当たり前だが，二行目の情報がここに書...
さて，この話を逆に言えば，
「親サーバが，子サーバがサブドメインを管理していることを...
状況にすれば，そのサブドメインの情報は「子サーバに直接問...
自宅でのみ通用するサブドメインなどは，こうして管理すると...
もちろん，この場合はこのサブドメイン情報を使って外からア...
* BIND の基本設定 [#m9a6d616]
BIND の仕事はゾーン設定やリゾルバ(DNS問い合わせに答えるこ...
これだけでも充分意味がある.
** named.conf の設定 [#r8d1d939]
/etc/namedb (本当は /var/named/etc/namedb )以下に，BIND ...
これを書き換えれば，BIND の大まかな動作が変えられる.
ちなみに，named.conf の文法チェック専用に named-checkconf...
さて，コメントを無視すると，デフォルトではこのファイルに...
> options {
> directory "/etc/namedb";
> pid-file "/var/run/named/pid";
> dump-file "/var/dump/named_dump.db";
> statistics-file "/var/stats/named.stats";
> listen-on { 127.0.0.1; };
> disable-empty-zone "255.255.255.255.IN-ADDR....
> disable-empty-zone "0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0....
> disable-empty-zone "1.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0....
> forwarders {
> 127.0.0.1;
> };
> };
> &br;
> zone "." { type hint; file "named.root"; };
> &br;
> zone "localhost" { type master; file "master/lo...
> zone "127.in-addr.arpa" { type master; file "master/lo...
> zone "255.in-addr.arpa" { type master; file "master/em...
> &br;
> zone "0.ip6.arpa" { type master; file "master/lo...
> &br;
> zone "0.in-addr.arpa" { type master; file "m...
> &br;
> zone "10.in-addr.arpa" { type master; file "m...
> zone "16.172.in-addr.arpa" { type master; file "m...
> zone "17.172.in-addr.arpa" { type master; file "m...
> zone "18.172.in-addr.arpa" { type master; file "m...
> …似たような設定が続くので略…
これをみるとおおよそ分かるように，このファイルの設定形式...
実際には他に acl(アクセス制限をかける), include(ファイル...
*** named.conf の options [#fe19397f]
named.conf を編集する前に, いつものようにまずはバックアッ...
&ref(./warning.png); いつでもとにかくバックアップだ! 癖に...
さて，options では BIND 自身の動作を決めるオプションを設...
デフォルトで書かれているものはほぼそのまま使えるものとし...
&ref(./notes.png); ただし，これから皆のサーバは各々他から...
そのためには，他のマシンからの問い合わせを無視しないよう...
そこで，自分自身からの問い合わせ「のみ」を許可している設...
> // listen-on { 127.0.0.1; };
と, コメントアウトして無効にしておこう.
他に options で設定によく使いそうなものとしては以下のもの...
| ステートメント | 設定例 | 説明等 |h
| forward | forward only; もしくは forward first; | only ...
| forwarders | forwarders {192.168.125.xxx; 192.168.125.y...
| recursion | recursion yes; もしくは recursion no; | BIN...
| allow-query | allow-query { 192.168.125.xxx; 127.0.0.1;...
| allow-recursion | allow-recursion { 192.168.125.xxx; 12...
| allow-transfer | allow-transfer { 192.168.125.xxx; 127....
他にも細かい設定が沢山あるので，興味ある人は (j)man named...
&ref(./notes.png); さて，まずは「全部人任せにしてしまう」...
named.conf の options 部分を注意深く修正して，次の内容に...
> forward only;
> forwarders { 192.168.125.14; };
&ref(./warning.png); named.conf の書式では，二種類の「コ...
コメントアウトされているところに何を書きこんでも，設定に...
修正したら，念の為に named-checkconf でチェックしておこう.
named-checkconf
何も言われなければ，文法上の問題はないということだ. 安心...
// あと，念の為に
// named-checkconf -z
// ともしておこう(エラーがでるはずだ. 詳しくは後述.).
// *** 実習 [#w2df7607]
// 上までの作業を行え.
// また，上の設定の意味を述べよ(listen-on 設定の意味も調...
*** named.conf の zone [#v248cc34]
また，named.conf には zone という項目がある.
これが「自分が管理するゾーン(ドメインと思ってよい)につい...
ただ，良くみると分かるように，具体的な情報は named.conf ...
> file "named.root";
などとして別ファイルから読み込むようになっている.
さて，先にまずここでは named.conf での zone について説明...
zone 項目は一般に
> zone "ゾーン名(≒ドメイン名)" {
> type ゾーンのタイプ; &color(blue){← 多重化サー...
> file 具体的な設定内容を書いてあるファイル名;
> masters { マスターサーバの IPアドレス }; &color...
> };
という形をしている.
以下，説明しよう.
++ ゾーン名はまあわかるだろう.
&br;
++ ゾーンのタイプは，全部で hint(ルートサーバ用の特別なも...
&br;
++ masters は，自分がスレーブサーバである場合に，データを...
&br;
++ file は，自分がマスターサーバの場合は自分で作り，maste...
自分がスレーブサーバの場合，slave ディレクトリの下にコピ...
さて，デフォルトの設定を "file" 項目に着目して分類してみ...
&ref(./warning.png); master/empty.db ファイルは, 設定に使...
つまり，とりあえずこれで最低限は動きそうだ.
&ref(./warning.png); 最悪でも，ルートドメインの情報さえあ...
// そしてそれらを良く読むと，zone "0.0.127.IN-ADDR.ARPA"(...
// そこでまずはこれらのファイルを作ろう.
// とはいってもとくに考える必要はなくて，root で
// cd /etc/namedb
// sh ./make-localhost
//とすれば自動的にこれらのファイルが作られるようになって...
// これでとりあえずデフォルト設定 +アルファ が済んだはず...
// named-checkconf -z
// として，エラーがでないかチェックしよう.
** 最低限の起動チェック [#b5409769]
&ref(./notes.png); とりあえず，これで BIND は最低限は動く...
ということで，/etc/resolv.conf の nameserver 項目を
> nameserver 127.0.0.1
と修正し，/etc/rc.conf に
> named_enable="YES"
を適切な場所に書き込んだ上でリブートしよう((昔は named_fl...
そして，起動したらまず
ps -axuww | grep named
としてみよう.
> /usr/sbin/named -t /var/named -u bind
というのが見い出せれば，設定はひとまずうまくいっている.
さらに，
dig www.osaka-u.ac.jp
などとしてみる. そのとき，
> ; <<>> DiG 9.4.2 <<>> www.osaka-u.ac.jp
> ;; global options: printcmd
> ;; Got answer:
> ;; ->>HEADER<<- opcode: QUERY, status: NOERROR, id: 38...
> ;; flags: qr rd ra; QUERY: 1, ANSWER: 1, AUTHORITY: 3,...
> &br;
> ;; QUESTION SECTION:
> ;www.osaka-u.ac.jp. IN A
> &br;
> ;; ANSWER SECTION:
> www.osaka-u.ac.jp. 213263 IN...
> &br;
> ;; AUTHORITY SECTION:
> osaka-u.ac.jp. 213263 IN...
> osaka-u.ac.jp. 213263 IN...
> osaka-u.ac.jp. 213263 IN...
> &br;
> ;; ADDITIONAL SECTION:
> a.osaka-u.ac.jp. 217104 IN...
> sigw.sinet.ad.jp. 40463 IN...
> b.osaka-u.ac.jp. 217776 IN...
> &br;
> ;; Query time: 0 msec
> ;; &color(red){SERVER: 127.0.0.1#53(127.0.0.1)};
> ;; WHEN: Thu Jan 29 01:57:02 2009
> ;; MSG SIZE rcvd: 159
などとなり，127.0.0.1，つまり自分自身が DNS サーバとして...
これで，少なくとも BIND の動作が確認できたことになる.
* BIND でゾーン設定 [#e8aaec77]
さて，BIND の本質的お仕事である，ゾーン(ドメイン)設定をし...
つまり，自分の「下」にドメインを作るのだ!
それでは，各自のマシンで実際にサブドメインを作って, その...
まず，各々のサブドメインは次のようなものとする.
[[授業資料/第03回 ネットワークの設定>授業資料/第03回#f242...
| 項目 | 設定値 | 備考 |h
| サブドメイン名 | sub&color(red){PC番号};.cl.math.sci.os...
| 使える IP | 192.168.125.&color(red){105+(5*PC番号)}; 贈...
| スレーブサーバ | 誰か来ている人と組んで，その人のサーバ...
としよう.
&ref(./notes.png); この後の作業を行う前に，forward only ...
具体的には，/etc/namedb/named.conf の forward only 行を「...
** マスターサーバの設定 - named.conf の設定 [#d144237f]
&ref(./notes.png); では，上記の設定に沿って作業しよう.
例えば，PC 番号が 17 のマシンでは
> zone "sub17.cl.math.sci.osaka-u.ac.jp" {
> type master;
> file "master/sub17.db";
> };
という設定を named.conf に加えて，zone "sub17.cl.math.sci...
もちろん，こうした設定を加えたら
named-checkconf
として設定ミスがないかチェックしておこう.
** マスターサーバの設定 - ゾーンファイル の設定 [#v018ab61]
&ref(./notes.png); 次に，肝心の情報を書きこむゾーンファイ...
上の例の場合だと，master/sub17.db となる.
まず，雛形である empty.db をコピーしてファイルを作ろう.
例えば，
cd /etc/namedb/master
cp empty.db sub17.db
とする. それから，sub17.db を適宜編集して，今の例では
> $TTL 3600
> @ IN SOA q17.cl.math....
> ...
> ...
> ...
> ...
> ...
> IN NS q17.cl.mat...
> test01 IN A 192.168.125.190
> test02 IN A 192.168.125.191
> test03 IN A 192.168.125.192
> test04 IN A 192.168.125.193
> test05 IN A 192.168.125.194
などとする.
以下，内容を少し説明しよう.
++ SOA の項目は，この情報の「責任をとるホストと，責任者の...
ちなみに，シリアル値はこのゾーンファイルの「新しさ」を示...
&ref(./warning.png); だから，ゾーンファイルを編集, 更新し...
&br;
++ NS の項目は，この情報についての問い合わせに答えるネー...
&ref(./warning.png); NS の設定は A などの設定よりも前でな...
&ref(./warning.png); NS の設定は FQDN で書くということに...
&br;
++ A で並んでいる項目が，肝心の「管理している」情報そのも...
さて，これで zone 設定ファイルとしてはとりあえず動くはず...
また，設定全体については，つぎの項目を知っていれば大体大...
| 項目 | 説明 |h
| 各行の書き方 | ''名前 IN レコード名 設定'' と書かれるこ...
| @ | named.conf で指定したそのゾーン名. 上の例だと sub17...
| 何も書いてないところ | @ と解釈される. 分かりにくいが，...
| .で終わっていないマシン名等 | .@ が補われる |
&ref(./notes.png); さて，この zone ファイルをチェックしよ...
named-checkzone ゾーン名 チェックしたいゾーンファイル
とすればチェックできる. この例では，
named-checkzone sub17.cl.math.sci.osaka-u.ac.jp ./sub17...
として，エラーがでなければよい.
うまくいったら，BIND に設定ファイルを読み直させよう. それ...
rndc reload
とすればよい.
さて，動作を確認しよう. それには，他のマシンからこの場合は
dig test01.sub17.cl.math.sci.osaka-u.ac.jp
などとして
> ;; ANSWER SECTION:
> test01.sub17.cl.math.sci.osaka-u.ac.jp. 2959 IN A 192....
が得られればよい.
** スレーブサーバの設定 [#vecc2323]
&ref(./notes.png); 次に，スレーブサーバの設定をしてみよう.
これはマスターより「設定は」簡単である…が，マスターとスレ...
例えば，sub16.cl.math.sci.osaka-u.ac.jp ドメイン(マスター...
この時に行う設定は二カ所だけである.
*** マスター側のゾーンファイルにスレーブサーバを NS とし...
具体的には，
> IN NS q17.cl.math.sci.osaka-u.ac.jp.
をサーバ q16 のゾーンファイルに加えておくだけである(ただ...
*** スレーブ側の named.conf でスレーブサーバ宣言をする [#...
サーバ q17 の named.conf に
> zone "sub16.cl.math.sci.osaka-u.ac.jp" {
> type slave;
> masters { 192.168.125.106; }; ← q...
> file "slave/sub16.db";
> };
と書き加えるだけである. "slave/sub16.db" というファイル...
&ref(./notes.png); 誰かと組んで，スレーブサーバ設定まで行...
また，動作確認を行ってみよう.
具体的には，設定/動作までできたと思ったら，上の例で言えば...
dig -t NS sub16.cl.math.sci.osaka-u.ac.jp
などとしてみて，sub16.cl.math.sci.osaka-u.ac.jp の NS と...
他にも，スレーブサーバの /etc/namedb/slave にコピーされて...
** 逆引き設定 [#zaf66a57]
これは実は「親サーバの事情/設定」で大きく変わってくるので...
* レポート [#o66d2b43]
途中で「調べよ」と指示された事項について調査を行い，報告...
今回は NS, A レコードしか設定しなかったが，MX 等も設定し...
// また，5つの IP を使いきってみよ.
また，本日行った作業について報告せよ.
もちろん各自の
+ 所属(学部，学科)
+ 学籍番号
+ 学年
+ 氏名
+ 日時
+ 肝心のレポート内容(得た知見，作業について気づいたこと等)
を書くのを忘れないように.
* about Icons [#p90706c9]
Some icons in this page are downloadable at [[ICONFINDER:...
The "note" icon &ref(./notes.png); designed by [[Marco Ma...
and the "warning" icon &ref(./warning.png); designed by [...
Thank you Marco and Alexandre!
// &ref(./notes.png);
// &ref(./warning.png);
終了行:
#contents
* DNS 逆引きの仕組み [#he054150]
BIND の設定を始める前に，逆引きの仕組みについても触れてお...
実は，利用者のよくある直感と異なり，DNS の逆引き(IP アド...
IP アドレスも FQDN のように階層構造をしていることを利用し...
「IP アドレスもホスト名の一種であるとみなして DNS の仕組...
ことで逆引きを実現している.
具体的には，"in-addr.arpa." という逆引き専用の特別なドメ...
&ref(./warning.png); ドメインのツリー構造と，IP のツリー...
例えば，192.168.125.91 という IP アドレスは，91.125.168.1...
CENTER:&ref(./inverse-IPdomain.png);
CENTER:IP が 192.168.125.91 であるマシンの逆引き用ドメイ...
&br;
逆引き設定ではこの知識が必要なので覚えておこう.
dig コマンドなどで，上の仕組みを実感してみよう.
具体的には，例えばマシン q01.cl.math.sci.osaka-u.ac.jp = ...
host -t PTR 91.125.168.192.in-addr.arpa.
とすると，
> 91.125.168.192.in-addr.arpa domain name pointer q01.cl....
として，確かにこの引き方で答えが返ってくることが分かる.
(ただし，これを毎回やるのは面倒だからか，たいていのコマン...
同様に，dig コマンドでも，
dig -t PTR 91.125.168.192.in-addr.arpa.
とすればよいし，nslookup コマンドでも，
nslookup -q=PTR 91.125.168.192.in-addr.arpa.
とすれば，本来の形での逆引きができる.
&ref(./warning.png); 上の例では，問い合わせタイプをレコー...
&ref(./notes.png); 自分のマシンの IP アドレスを使って，上...
* DNS 問い合わせクライアントの設定 [#m5cfe5be]
サーバ BINDの設定の前に，DNS の問い合わせの設定は FreeBSD...
FreeBSD では DNS 問い合わせを行う時の設定は基本的に /etc/...
詳細は man resolv.conf もしくは jman resolv.conf としてマ...
| オプション | 例(どれも1行で書かれる) | 説明 |h
| nameserver | nameserver 192.168.125.14 | DNS の(再帰的...
| domain | domain cl.math.sci.osaka-u.ac.jp | ローカルド...
| search | search math.sci.osaka-u.ac.jp sci.osaka-u.ac....
&ref(./notes.png); /etc/resolv.conf の search オプション...
具体的には，
> search cl.math.sci.osaka-u.ac.jp math.sci.osaka-u.ac.j...
という行を /etc/resolv.conf に加えた後，
&ref(./warning.png); 1行で書くこと!
host www
や
dig +search -t ANY mail
などとしてみよう.
&ref(./warning.png); dig コマンドは，デフォルトでは searc...
* DNS サーバの多重化 [#r6504da1]
さて，そろそろ DNS サーバの話に移ろう.
まず DNS サーバの多重化について述べておこう.
DNS サーバはインターネットで非常に重要な役割を果たすもの...
そこで，DNS サーバは基本的に2箇所以上に多重化することにな...
&ref(./warning.png); いままで dig 等で DNS 情報を見たとき...
そして，多重化した際のデータの整合性や更新についても，き...
これは，1つのゾーン(1つの DNS 情報の責任範囲と思えばよい)...
そうして，オリジナル情報がマスターサーバからスレーブサー...
これをゾーン転送という.ゾーン転送も DNS サーバの仕事なの...
なお，DNS 問い合わせを行うクライアントから見るとマスター...
* DNS サーバの親子関係 [#lb9157a0]
次に，DNS サーバの親子関係について述べよう.
各々の DNS サーバが局所的な情報を持っているだけで全体がう...
まず，DNS が階層的であり，その情報を管理する DNS サーバも...
さて，ではその階層，親子関係(親がより大きなドメインを，子...
これは，「親サーバが，子サーバがサブドメインを管理してい...
&ref(./warning.png); 子は親を直接知る必要はない. なんなら...
具体的には，親サーバのそのゾーン(ドメイン)情報の中に，子...
&ref(./warning.png); これが DNS サーバ管理の一番のポイン...
分かり易いように具体例で書こう.
例えば，ある親サーバが aaa.com ドメインを管理していて，子...
この時は，親サーバの aaa.com ゾーン情報内に
> sub.aaa.com. IN NS ns.sub.aaa.com.
> ns.sub.aaa.com. IN A 192.168.125.105
と書くことになる.
&ref(./warning.png); 当たり前だが，二行目の情報がここに書...
さて，この話を逆に言えば，
「親サーバが，子サーバがサブドメインを管理していることを...
状況にすれば，そのサブドメインの情報は「子サーバに直接問...
自宅でのみ通用するサブドメインなどは，こうして管理すると...
もちろん，この場合はこのサブドメイン情報を使って外からア...
* BIND の基本設定 [#m9a6d616]
BIND の仕事はゾーン設定やリゾルバ(DNS問い合わせに答えるこ...
これだけでも充分意味がある.
** named.conf の設定 [#r8d1d939]
/etc/namedb (本当は /var/named/etc/namedb )以下に，BIND ...
これを書き換えれば，BIND の大まかな動作が変えられる.
ちなみに，named.conf の文法チェック専用に named-checkconf...
さて，コメントを無視すると，デフォルトではこのファイルに...
> options {
> directory "/etc/namedb";
> pid-file "/var/run/named/pid";
> dump-file "/var/dump/named_dump.db";
> statistics-file "/var/stats/named.stats";
> listen-on { 127.0.0.1; };
> disable-empty-zone "255.255.255.255.IN-ADDR....
> disable-empty-zone "0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0....
> disable-empty-zone "1.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0.0....
> forwarders {
> 127.0.0.1;
> };
> };
> &br;
> zone "." { type hint; file "named.root"; };
> &br;
> zone "localhost" { type master; file "master/lo...
> zone "127.in-addr.arpa" { type master; file "master/lo...
> zone "255.in-addr.arpa" { type master; file "master/em...
> &br;
> zone "0.ip6.arpa" { type master; file "master/lo...
> &br;
> zone "0.in-addr.arpa" { type master; file "m...
> &br;
> zone "10.in-addr.arpa" { type master; file "m...
> zone "16.172.in-addr.arpa" { type master; file "m...
> zone "17.172.in-addr.arpa" { type master; file "m...
> zone "18.172.in-addr.arpa" { type master; file "m...
> …似たような設定が続くので略…
これをみるとおおよそ分かるように，このファイルの設定形式...
実際には他に acl(アクセス制限をかける), include(ファイル...
*** named.conf の options [#fe19397f]
named.conf を編集する前に, いつものようにまずはバックアッ...
&ref(./warning.png); いつでもとにかくバックアップだ! 癖に...
さて，options では BIND 自身の動作を決めるオプションを設...
デフォルトで書かれているものはほぼそのまま使えるものとし...
&ref(./notes.png); ただし，これから皆のサーバは各々他から...
そのためには，他のマシンからの問い合わせを無視しないよう...
そこで，自分自身からの問い合わせ「のみ」を許可している設...
> // listen-on { 127.0.0.1; };
と, コメントアウトして無効にしておこう.
他に options で設定によく使いそうなものとしては以下のもの...
| ステートメント | 設定例 | 説明等 |h
| forward | forward only; もしくは forward first; | only ...
| forwarders | forwarders {192.168.125.xxx; 192.168.125.y...
| recursion | recursion yes; もしくは recursion no; | BIN...
| allow-query | allow-query { 192.168.125.xxx; 127.0.0.1;...
| allow-recursion | allow-recursion { 192.168.125.xxx; 12...
| allow-transfer | allow-transfer { 192.168.125.xxx; 127....
他にも細かい設定が沢山あるので，興味ある人は (j)man named...
&ref(./notes.png); さて，まずは「全部人任せにしてしまう」...
named.conf の options 部分を注意深く修正して，次の内容に...
> forward only;
> forwarders { 192.168.125.14; };
&ref(./warning.png); named.conf の書式では，二種類の「コ...
コメントアウトされているところに何を書きこんでも，設定に...
修正したら，念の為に named-checkconf でチェックしておこう.
named-checkconf
何も言われなければ，文法上の問題はないということだ. 安心...
// あと，念の為に
// named-checkconf -z
// ともしておこう(エラーがでるはずだ. 詳しくは後述.).
// *** 実習 [#w2df7607]
// 上までの作業を行え.
// また，上の設定の意味を述べよ(listen-on 設定の意味も調...
*** named.conf の zone [#v248cc34]
また，named.conf には zone という項目がある.
これが「自分が管理するゾーン(ドメインと思ってよい)につい...
ただ，良くみると分かるように，具体的な情報は named.conf ...
> file "named.root";
などとして別ファイルから読み込むようになっている.
さて，先にまずここでは named.conf での zone について説明...
zone 項目は一般に
> zone "ゾーン名(≒ドメイン名)" {
> type ゾーンのタイプ; &color(blue){← 多重化サー...
> file 具体的な設定内容を書いてあるファイル名;
> masters { マスターサーバの IPアドレス }; &color...
> };
という形をしている.
以下，説明しよう.
++ ゾーン名はまあわかるだろう.
&br;
++ ゾーンのタイプは，全部で hint(ルートサーバ用の特別なも...
&br;
++ masters は，自分がスレーブサーバである場合に，データを...
&br;
++ file は，自分がマスターサーバの場合は自分で作り，maste...
自分がスレーブサーバの場合，slave ディレクトリの下にコピ...
さて，デフォルトの設定を "file" 項目に着目して分類してみ...
&ref(./warning.png); master/empty.db ファイルは, 設定に使...
つまり，とりあえずこれで最低限は動きそうだ.
&ref(./warning.png); 最悪でも，ルートドメインの情報さえあ...
// そしてそれらを良く読むと，zone "0.0.127.IN-ADDR.ARPA"(...
// そこでまずはこれらのファイルを作ろう.
// とはいってもとくに考える必要はなくて，root で
// cd /etc/namedb
// sh ./make-localhost
//とすれば自動的にこれらのファイルが作られるようになって...
// これでとりあえずデフォルト設定 +アルファ が済んだはず...
// named-checkconf -z
// として，エラーがでないかチェックしよう.
** 最低限の起動チェック [#b5409769]
&ref(./notes.png); とりあえず，これで BIND は最低限は動く...
ということで，/etc/resolv.conf の nameserver 項目を
> nameserver 127.0.0.1
と修正し，/etc/rc.conf に
> named_enable="YES"
を適切な場所に書き込んだ上でリブートしよう((昔は named_fl...
そして，起動したらまず
ps -axuww | grep named
としてみよう.
> /usr/sbin/named -t /var/named -u bind
というのが見い出せれば，設定はひとまずうまくいっている.
さらに，
dig www.osaka-u.ac.jp
などとしてみる. そのとき，
> ; <<>> DiG 9.4.2 <<>> www.osaka-u.ac.jp
> ;; global options: printcmd
> ;; Got answer:
> ;; ->>HEADER<<- opcode: QUERY, status: NOERROR, id: 38...
> ;; flags: qr rd ra; QUERY: 1, ANSWER: 1, AUTHORITY: 3,...
> &br;
> ;; QUESTION SECTION:
> ;www.osaka-u.ac.jp. IN A
> &br;
> ;; ANSWER SECTION:
> www.osaka-u.ac.jp. 213263 IN...
> &br;
> ;; AUTHORITY SECTION:
> osaka-u.ac.jp. 213263 IN...
> osaka-u.ac.jp. 213263 IN...
> osaka-u.ac.jp. 213263 IN...
> &br;
> ;; ADDITIONAL SECTION:
> a.osaka-u.ac.jp. 217104 IN...
> sigw.sinet.ad.jp. 40463 IN...
> b.osaka-u.ac.jp. 217776 IN...
> &br;
> ;; Query time: 0 msec
> ;; &color(red){SERVER: 127.0.0.1#53(127.0.0.1)};
> ;; WHEN: Thu Jan 29 01:57:02 2009
> ;; MSG SIZE rcvd: 159
などとなり，127.0.0.1，つまり自分自身が DNS サーバとして...
これで，少なくとも BIND の動作が確認できたことになる.
* BIND でゾーン設定 [#e8aaec77]
さて，BIND の本質的お仕事である，ゾーン(ドメイン)設定をし...
つまり，自分の「下」にドメインを作るのだ!
それでは，各自のマシンで実際にサブドメインを作って, その...
まず，各々のサブドメインは次のようなものとする.
[[授業資料/第03回 ネットワークの設定>授業資料/第03回#f242...
| 項目 | 設定値 | 備考 |h
| サブドメイン名 | sub&color(red){PC番号};.cl.math.sci.os...
| 使える IP | 192.168.125.&color(red){105+(5*PC番号)}; 贈...
| スレーブサーバ | 誰か来ている人と組んで，その人のサーバ...
としよう.
&ref(./notes.png); この後の作業を行う前に，forward only ...
具体的には，/etc/namedb/named.conf の forward only 行を「...
** マスターサーバの設定 - named.conf の設定 [#d144237f]
&ref(./notes.png); では，上記の設定に沿って作業しよう.
例えば，PC 番号が 17 のマシンでは
> zone "sub17.cl.math.sci.osaka-u.ac.jp" {
> type master;
> file "master/sub17.db";
> };
という設定を named.conf に加えて，zone "sub17.cl.math.sci...
もちろん，こうした設定を加えたら
named-checkconf
として設定ミスがないかチェックしておこう.
** マスターサーバの設定 - ゾーンファイル の設定 [#v018ab61]
&ref(./notes.png); 次に，肝心の情報を書きこむゾーンファイ...
上の例の場合だと，master/sub17.db となる.
まず，雛形である empty.db をコピーしてファイルを作ろう.
例えば，
cd /etc/namedb/master
cp empty.db sub17.db
とする. それから，sub17.db を適宜編集して，今の例では
> $TTL 3600
> @ IN SOA q17.cl.math....
> ...
> ...
> ...
> ...
> ...
> IN NS q17.cl.mat...
> test01 IN A 192.168.125.190
> test02 IN A 192.168.125.191
> test03 IN A 192.168.125.192
> test04 IN A 192.168.125.193
> test05 IN A 192.168.125.194
などとする.
以下，内容を少し説明しよう.
++ SOA の項目は，この情報の「責任をとるホストと，責任者の...
ちなみに，シリアル値はこのゾーンファイルの「新しさ」を示...
&ref(./warning.png); だから，ゾーンファイルを編集, 更新し...
&br;
++ NS の項目は，この情報についての問い合わせに答えるネー...
&ref(./warning.png); NS の設定は A などの設定よりも前でな...
&ref(./warning.png); NS の設定は FQDN で書くということに...
&br;
++ A で並んでいる項目が，肝心の「管理している」情報そのも...
さて，これで zone 設定ファイルとしてはとりあえず動くはず...
また，設定全体については，つぎの項目を知っていれば大体大...
| 項目 | 説明 |h
| 各行の書き方 | ''名前 IN レコード名 設定'' と書かれるこ...
| @ | named.conf で指定したそのゾーン名. 上の例だと sub17...
| 何も書いてないところ | @ と解釈される. 分かりにくいが，...
| .で終わっていないマシン名等 | .@ が補われる |
&ref(./notes.png); さて，この zone ファイルをチェックしよ...
named-checkzone ゾーン名 チェックしたいゾーンファイル
とすればチェックできる. この例では，
named-checkzone sub17.cl.math.sci.osaka-u.ac.jp ./sub17...
として，エラーがでなければよい.
うまくいったら，BIND に設定ファイルを読み直させよう. それ...
rndc reload
とすればよい.
さて，動作を確認しよう. それには，他のマシンからこの場合は
dig test01.sub17.cl.math.sci.osaka-u.ac.jp
などとして
> ;; ANSWER SECTION:
> test01.sub17.cl.math.sci.osaka-u.ac.jp. 2959 IN A 192....
が得られればよい.
** スレーブサーバの設定 [#vecc2323]
&ref(./notes.png); 次に，スレーブサーバの設定をしてみよう.
これはマスターより「設定は」簡単である…が，マスターとスレ...
例えば，sub16.cl.math.sci.osaka-u.ac.jp ドメイン(マスター...
この時に行う設定は二カ所だけである.
*** マスター側のゾーンファイルにスレーブサーバを NS とし...
具体的には，
> IN NS q17.cl.math.sci.osaka-u.ac.jp.
をサーバ q16 のゾーンファイルに加えておくだけである(ただ...
*** スレーブ側の named.conf でスレーブサーバ宣言をする [#...
サーバ q17 の named.conf に
> zone "sub16.cl.math.sci.osaka-u.ac.jp" {
> type slave;
> masters { 192.168.125.106; }; ← q...
> file "slave/sub16.db";
> };
と書き加えるだけである. "slave/sub16.db" というファイル...
&ref(./notes.png); 誰かと組んで，スレーブサーバ設定まで行...
また，動作確認を行ってみよう.
具体的には，設定/動作までできたと思ったら，上の例で言えば...
dig -t NS sub16.cl.math.sci.osaka-u.ac.jp
などとしてみて，sub16.cl.math.sci.osaka-u.ac.jp の NS と...
他にも，スレーブサーバの /etc/namedb/slave にコピーされて...
** 逆引き設定 [#zaf66a57]
これは実は「親サーバの事情/設定」で大きく変わってくるので...
* レポート [#o66d2b43]
途中で「調べよ」と指示された事項について調査を行い，報告...
今回は NS, A レコードしか設定しなかったが，MX 等も設定し...
// また，5つの IP を使いきってみよ.
また，本日行った作業について報告せよ.
もちろん各自の
+ 所属(学部，学科)
+ 学籍番号
+ 学年
+ 氏名
+ 日時
+ 肝心のレポート内容(得た知見，作業について気づいたこと等)
を書くのを忘れないように.
* about Icons [#p90706c9]
Some icons in this page are downloadable at [[ICONFINDER:...
The "note" icon &ref(./notes.png); designed by [[Marco Ma...
and the "warning" icon &ref(./warning.png); designed by [...
Thank you Marco and Alexandre!
// &ref(./notes.png);
// &ref(./warning.png);
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