■ No.1 (2001.10.17) … Mathematica の簡単な使い方 I and 循環小数

Mathematica の簡単な使い方

Mathematica の起動方法は,教育計算機システムの場合,

  1. 画面下にあるアイコンをクリックして kterm を起動する
  2. kterm の上で "mathematica &" と入力して(から Enter キーを押して)起動

という手順をとる. Mathematica の基礎事項 に Mathematica について最低限の使い方が載っている. また, Mathematica 入門その1, その2, その3, その4 なども参考になる.

● Mathematica (ノートブック)の見た目 … StyleSheet
書式(R) >> スタイルシート(Y) を選んで,Default 以外に変更するとだいぶ見た目が変わってくる. 好みのものを選ぶと良い.
いつもそのスタイルを使いたいのであれば,オプションで
グローバル設定 >> ファイルの保管場所 >> DefaultStyleDefinition
で変えれば良い.

● 入力
Mathematica では入力は

コマンド列をキーボードで入力後,Shiftキー と Returnキーを同時押し

というシステムになっている. これを忘れると Mathematica が全く使えないので注意.

● Help … Help, ?, ??, Options
Help は Mathmatica 画面右上の「Help」をクリックするか,Mathematica 上で
"?調べたいもの"
と入力する. また,オプションや関数の属性まで調べたいという時は
"??調べたいもの"
と ? を重ねればよい.
Options[調べたいもの] でもオプションは調べられるが,?? の方が楽だろう.

調べたいものの文字中に不明な部分があれば * (アスタリスク)で代用できる. この時は該当しそうなものを Mathematica がリストアップしてくれる.
Mathematica をどれくらい使えるかは,Help を使いこなせるかどうかが鍵になる. とにかく Help をばりばり使ってみるのが良い.
(注)教育計算機システムでは,Help は英語だが,頑張って読むべし.

    In[1]:= ?Si*

    System`
    Sign         Sin                  Sinh
    Signature    SingleLetterItalics  SinhIntegral
    SignPadding  SingularityDepth     SinIntegral
    Simplify     SingularValues       SixJSymbol

    In[2]:= ?N

            N[expr] gives the numerical value of expr. N[expr, n] attempts 
            to give a result with n-digit precision.  More…
    

● 括弧 の使い方
Mathematica でつかえる括弧は 3種類(厳密には 4種類)あり,それぞれ役目が違う. 普通にわれわれが手書きするときと違うので,注意が必要.

● 出力の参照 … %, %%, %%%%...., %n, Out[n]
Mathematica では入力時にこれまでの出力を参照,再利用できる. % で一番新しい出力結果が,%% で一つ前の結果が,%%%%...(k回) で k個前の出力結果が参照される. また,%n もしくは Out[n] で(最初から数えて) n 番目の出力結果を参照できる.

    In[1]:= 2^3
    Out[1]= 8

    In[2]:= 4*3
    Out[2]= 12

    In[3]:= % + %%
    Out[3]= 20

    In[4]:= Out[1] * %
    Out[4]= 160
    

循環小数

● 数値表現 … N[式, 桁数]

    In[1]:= N[1/7, 100]
    Out[1]= 0.1428571428571428571428571428571428571428571428571428571428571428571428571428
              571428571428571428571429
    

● リスト(List) の作成 … Table[式, {コピーの数}]

    In[2]:= Table[1/n, {n,1,10}]
    Out[2]= {1, 1/2, 1/3, 1/4, 1/5, 1/6, 1/7, 1/8, 1/9, 1/10}
    

● リスト の長方形状での出力 … TableForm[リスト] or リスト // TableForm
→ 実際に使うには,リスト // TableForm という入力方法が間違えにくくて良いだろう.

    In[3]:= TableForm[Table[{n,N[1/n]},{n,10}] ]
    Out[3]//TableForm=
        1, 1.
        2, 0.5
        3, 0.3333333333333333
        4, 0.25
        5, 0.2
        6, 0.16666666666666666
        7, 0.14285714285714285
        8, 0.125
        9, 0.1111111111111111
        10, 0.1

    In[4]:= Table[{n,N[1/n]},{n,10}] // TableForm
    Out[4]//TableForm=
        1, 1.
        2, 0.5
        3, 0.3333333333333333
        4, 0.25
        5, 0.2
        6, 0.16666666666666666
        7, 0.14285714285714285
        8, 0.125
        9, 0.1111111111111111
        10, 0.1
    

■ 仮説 1/n が割り切れる ⇔ n = 2a5b

□ レポート課題 1 上の仮説を Mathematica で確認してみよ

□ レポート課題 2 上の仮説を数学で理論的に示せるか

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